再生可能エネルギーの開発が求められている中、自然エネルギーや未利用エネルギーの有効利用を促進するための基礎技術についての研究はとても重要です。光は電気や熱等の様々なエネルギー形態に変換して利用することができるため、質の高いエネルギーであるといえます。よって、太陽光をはじめとする光の利用に関する研究を行うことは地球環境の保全・改善を考える上で意義深いことと考えます。太陽光発電や人工光合成型反応の駆動、有害物質の光分解など、光を積極的に利用した環境保全・改善、エネルギー変換を行うための技術の基礎となる学問が環境光化学です。
当研究室には、2019年4月現在、助教1名、大学院博士課程学生1名、大学院修士課程学生6名、学部4年生8名、秘書1名のメンバーが在籍しています。環境光化学研究として、光触媒、太陽電池、および大気・水質浄化にかかわる基礎研究から応用研究まで幅広く行っています。光のほか、バイオマス資源の有効利用や天然の粘土鉱物を用いた新たな機能性材料の創出など、自然の力を利用したエネルギー変換・環境浄化の研究にも取り組んでいます。
〈現在の研究内容〉
・光触媒を用いた有害物質の分解
・バイオマス資源を直接燃料とした燃料電池
・光触媒反応の分光学的手法による解析
・光触媒による水分解反応
・非水系電解液を用いた高光起電力湿式太陽電池
・有機系燃料物質を直接燃料とした新規燃料電池の構築・触媒開発
・層状粘土鉱物層間のチタニア修飾によるガスバリア材料の創出
・層状粘土鉱物層間における色素増感三重項・三重項消滅アップコンバージョン発光